部活創世記


2003、10、3

 

薄ら暑い気温とともに俺のサボり度数も上昇してたわけで遅筆に磨きがかかっていたが、

前回の母校訪問記事以降、後ろ向き指数1000%By北川みゆき)なネガティブ漢の俺は

部活及び高校時代にタイムリープ中。

 

そんなこんなで過去を勝手に懐かしんでいると、

フト「部活を作るってのはなかなか無い出来事では?」と思ったので、

母校に順ずるが一丁部活動の作り方をレクチャーしてみよう。

 

状況

伝統ある母校漫研は活動不調が祟り、俺が入学した年に休部になってしまった!

だが漫研を閉めた最終部長は俺が入部した美術部の先輩であった!

ふとした事で出来た接点。

俺は漫研が残した遺産に目が眩み漫研相続を意味する禁断の鍵を継承してしまった。

部室無き漫研(元々)に残された最後の施設、ロッカー。

それを開ると中からは締め切り、責任、修羅場…様々な災厄が飛び出してきた。

だがそれらが飛び出した後その匣の底には…

数枚のイラストボードと歴代の部誌の在庫が残されていただけであった…

「今更バックレられねぇ…」

クール美人の先輩に負い目によるビビりを感じつつ、村上は漫画研究部復活の道を歩む事になった。

 

まず生徒手帳の校則を穴が開くほど見つつ部活動全体を仕切る先生に相談し

部活新設の条件をキッチリ把握しよう。

普段は決して見ないであろう校則欄だが結構事細かに記載してあるはずだ。

母校の場合は「10人の部員と、同好会としての半年以上の活動実績」であった。

休部復活もほぼコレに順ずるらしい。

 

必要な物1…「友人」

うっちゃれ五所瓦じゃないんだから他の部からスカウトなんてのはかなり無理。

とりあえず友人を9人かき集めよう。

だが学校で遊ぶ友達はそこそこいてもわざわざ新設部活に入ってくれる物好きは割と居ない。

世知辛さを多少感じつつ名義借りでも良いし、買収、洗脳、脅迫なんでもしよう。

ただ名義借りだけで友人をかき集めると後々泣きを見るので本来ならば実力あるものを前もって親交を深めておきたい。

 

必要な物2…「そこそこの生活態度」

学校という社会に我を押し通すのが新設である。

質問、交渉等々教師との戦いが主になるので、

あまりにもスットコな成績だったり問題児扱いされてると印象が悪い。

優等生とは云わないが先生ウケは良くしておきたい。

 

必要な物3…「顧問」

そして何より部活には顧問、副顧問と最低2人の教師の協力が必要不可欠なのだ!

「用事は連絡事項の伝達程度でラク」という事を主張し懐柔しよう。

放任主義の担任を一人副顧問に据え置き、

仲の良かったマニアックな女教師を顧問にお願いしようとしたのだがいかんせん気まぐれ。

顧問印の引換に結婚用紙への判を要求されたりする(普通は無い)

20上には多少悩んだのであるが(イケなくも無い)、本来は屈しない屈強な精神を持とう。

 

必要な物4…屁理屈とハッタリ

集めきると、とうとう申請だ。

だがそこで交渉役の先生は名簿の他に更に要求を出してきた。

以下の物を書いた紙を作ってきて。

「活動内容」 「活動目的」 「活動目標」

「内容」はともかく「目的」と「目標」の差は…?

とりあえず辞書を引き概念からアプローチ。

目的は精神的な物で目標は物理的な物か?

似た意味合いの事柄を上手くいじくって文書を作ろう。

 

ちなみに俺は「目的」…技術の向上 「目標」…雑誌掲載、大会などでの入賞など嘘ばかりついた。

まさか数年後本当になろうとは…

 

設立の後…

やっとこで部活が完成。だが、季節はもう秋。

そろそろ次年度の予算案の取り組みである。

印刷代¥X万を確保する為、教師、生徒会と更なる死闘。

ところで印刷代¥X万は消耗品か備品か、その他か?

消耗品は¥2万までと決まってるが、備品は減らない物と決まっている。

他にも、印刷所のパック印刷で割引を得るには先払い必須だが、

いかに融通の利かない学校の事務室に現物より先に金を出させるか?と言う激闘が水面下で繰り広げ、

その後も部室としての一般教室の占拠。

普段はガシャポン戦記よろしく行ったら即占拠であるが、

時に教師、残ってダベてる生徒、他部活などとの奪い合いもあり、その様相はあたかもGセンチュリーのようだ。

 

そして本題でもある活動の執筆。

先の友人収集でも書いたが人材を問わず作った部活の初年度はキツい。

印刷屋のパンフはあるが執筆ペースのノウハウなんざ皆無。

仮ながらも〆切り日に集合と言う、今思うと無謀極まりない。

 

俺は絵は描くもののちゃんとマンガを上げた事は無い程度で、

比較的マシな方でもペンを触った事があるぐらい。

興味津々で初マンガにいどんだ友人は見事〆切りの重圧に負け挫折、

当時新入部員でトーンの使い方すら分からない由人一庵に13Pをあずけ、

描き方も教え無いまま全て任せムリヤリ描かせる始末。

出来た部誌は最高の出来の本年度(前回コラム参照)と比べるとあまりにお粗末であったが、

必死に手探りで作った部誌は結構気分の良いモノだ。

 

俺の代はこの年・翌年度で終わるが、それから数年で前回コラムの如く花開く訳であるので、

こう後に続くものがあるのかと思うと

初めは小さい一歩のようでも大きい一歩である物かと思う。

 

 

…とまぁそんなこんなで母校、俺流ではあるが部活の作り方を終わろう。

コレで君もカードゲーム部を作ってスリーブ代や大会参加費を部費で捻出したり、

俺が行く中学、高校と何故かそこかしこに痕跡のあるTRPG部を復権させたり、

その他潰れた部活を再建するのも良いだろう。

その道のりは楽しくも険しい茨の道で、しかも後々まで続くことだけは忘れないで欲しい。

 

 

…なんせ、俺がスッカリ失念してたからな!

 

 

 

あぁ、そういえば俺の中学時代の後輩は高校で模型部を作ったらしいよ、

 

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