面白主義


2002、11、18

 

今回言う『面白い』は当社得意の『面白可笑しい』『オイシイ』『熱い』『バカバカしい』でなく、

純粋な良作、快作、傑作の事を指してると思って欲しい。

 

んで最近読んだ面白いマンガ。

八幡くみ・作 「ムジコ」 

結構昔のララDXに載っていたので単行本化されてるかは不明。

 

 

〜あらすじ〜

イタリアを中心に中世ヨーロッパに存在した去勢歌手=「カストラート」。

思春期前に去勢する事により、男性でありながら変声しないその素晴らしい歌声を称え、

音楽家=ムジコとも呼ばれた。

 

照明のバイトをするオペラバカ、市川は通りがかりに美しいソプラノの持ち主に出会う。

名を「蒲田壮 カマタ タケシ」と言う、女性と見まごう程の中性的な少年は、

有名なテノール歌手を父に持ち、少年期に事故で睾丸摘出を行った、

正に現代に蘇ったカストラートそのものであった。

 

その声に惚れ込む市川、オペラ嫌いながらも「ムジコ」を自称する蒲田。

2人とオペラの間で起きる様々な物語。

 

 

つーか面白いのよ。

そして、なによりララDXと言う本が熱い。

確かにララ、花ゆめ程の華やかさは無いが、

毎回読みきりでチャレンジする新人作家達の熱意と創意工夫は

ベテラン作家の大型タイトルの面白さを上回る時も有り、

面白さと言う物の奥深さを考えさせられる。

 

特に少女漫画の読み切りは凄いな。

近年言う「泣きモノ」ゲームの傑作と言われるシナリオも

少女マンガ読みから見れば並の良作くらいに思えてきたりもする。

(萌えゲーにおける少女漫画の優位性を主張する訳ではないが)

 

そして「面白い」と言う事にこだわると、このララデラをくれた友人を思い出す。

つい先日引越してしまったのだが、それまでの間数年間3ケタ単位の

自薦面白マンガを貸し合ったのだが、この人が凄い。

 

有名パソゲーの感想は「悪くないけど言う程の出来でもなかった。」

有名なラブコメなどは「読めない」

ハリーも原作版は「面白いけど、やっぱ児童文学って感じ?」

凄ェ!

俺と同じ事を思っていたとは!

 

先に言うがこの友は単なる批判屋ではない。

今回批判部分だけ引用させて頂いたが、

本来、面白い物は面白いと感じ、楽しみ、

そうでない物を表面上のしがらみに囚われず判断できる人だ。(俺はすぐ囚われる)

 

人はつい絵柄、風評、自分が好きだったなどの他のファクターにより感情が惑わされるものを、

自分が好きな物すら冷静に判断できるのは凄いと思う。

 

コレもある意味「面白い」と言う事に対して非常に唯美的な思考ではないか?

自分も是非見習いたい物である。

 

そして諸兄はララデラを時折チェックしてみて荒削りな熱意を感じて欲しい。

あとムジコが単行本化してたら教えてくれ。

 

最後に友よ、無記名とは言えネタにしてスマン。

見てたら勘弁して欲しい。

っつーか今回ばかりは見てないで欲しいなぁ…

でもそう言う時に限って見るんだよなぁ…

いやさ、俺は君の感性が好きだって言ってる訳でさ、

なんつーのかな…

スマン。

 

 

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