潜入!戦慄のジブリ美術館
2002、8、28
先日機会があり、前々から行きたかったジブリ美術館に行ってきた。
修羅場の最中に丸1日空けるのを「機会」と呼べるのか?
と言う点に関しては積極的に目をそらそう。
しかし癒しスポットかと思い行くと、そこは修羅そのものであった!
俺の活動拠点池袋より、電車で1回乗り換え30分くらいで三鷹へ。案外近い。
これが90年代中〜終盤ならポスター狩りに出かける所だ。
駅からはバスも出ているが、あえて徒歩を選択。
小川流れる遊歩道をマイナスイオンをサプライしつつ歩く。
何故か病院だらけの通りに疑問を抱きつつ15分程歩くと、ジブリ美術館に辿り着く。
入り口には巨大なトトロ人形がある偽受付が有り、
トトロ派ならこれだけでおなか一杯になって帰ってしまうかも知れない。
少し進み本物の受付。
従業員の地味な制服が可愛い。
メイド、ウェイトレス系まで行かないモノクロのクラシックな感じのブラウス&スカートだ。
これだけで入場代の元は取った。
1階はアニメの原点、ゾートロープや立体アニメ、ミニ映画などあったりしてほのぼのしいムード。
だが真の恐怖はその上であった!
それは2階、2部屋に渡って展示された「千と千尋」のコーナー…
入るとスグのところに、ラフスケッチや企画書、原案数々、
そんな中、部屋中央に目を移すとそこにあったのは大きなショーケース。
山のようなセルと、さらに山のような原画、そしてその山脈の上に鎮座する「金の熊」のトロフィー。
これが世界のジブリか!?
噂には聞いていたが、全てアナログで描かれた背景の原本。
あの美麗背景が普通の画用紙にただのアクリル絵の具で描かれているのだ!
あな恐ろしや。俺なんぞ、ふすまの取っ手だけで絶命しそうな程の描き込みだ。
こんなのが描けるのだったら、ちゃんと美大とか行くんだったなぁと少々の後悔を感じてみたり。
他にも最終的には2ヶ月以上予定より遅れが出ているのを顕著にするスケジュール棒グラフ、
日々の仕事の合間に見え隠れする夜食献立表。
ブラックユーモアを効かせた「挫折禁止」の標識が痛々しい。
そしてそのダメージ覚めやらぬまま3階へ行くと
宮崎氏のイメージソースや、多岐に渡る資料、アニメ製作の部屋であった。
またも終わりなき作業の様を見せ付けられる俺。
はぁ何度転生してもアニメーターだけはなれねぇな俺ぁ…
これからは感謝してアニメを見よう。
屋上には噂に高いロボット兵やラピュタの石碑があったりしてムスカ気分を満喫できる。
「はははっ!人間がゴミのようだ!」
満足。
そんなこんなで三鷹の自然を満喫しつつ帰宅。
同人原稿くらいで泣き言言ってちゃダメだなぁと痛感。
同人屋諸兄も癒しでなく、
戒めとして行って見るのも良いかもしれない。
ってこんな事を思うのは俺の被害妄想か…?
最後に忠告して置きたい事を一つ、
ジブリ美術館は完全予約制で、一ヶ月前の10日付けからの受付だ。
前もってキッチリ予定を立てていくのが懸命であろう。
俺のように急にうなされる様に行こうとして無茶すると
いくら掛かるか知れた物ではないのでな…
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