マンガ絵!


2002、7、7

 

先日のラブコメ談義に反響があり、思わずビビッてしまいそうだが、

ここはひるまずに、今回はマンガ絵について勝手に語ってしまおう。

 

〜〜マンガ絵〜〜

写実的な劇画では無い、いわゆるジャパニメーション的な絵柄の一般的マンガ絵の事を

ゲーム、アニメ、マンガ等媒体を問わず、便宜上こう呼ぶ事に定義付ける。

 

さて、定義付けも済んだ所ですが、

「マンガ絵ヘイト!劇画しか無ぇ!」

などとバスバス切りまくるようなクレイジーな真似はしませぬよ。

1にも2にも、まずは何事も識る(しる)事が肝要。

我等が愛するマンガ絵を分析してみよう。

 

日本のマンガ絵の真髄はディフォルメ(強調)と、その様式にあると思う。

強調は古代よりある技法であるが

漫画と言う文化の中で人を描く作業で写実以外にディフォルメが発生するのは

効率、表現の面で至極当然であると思う。

 

顔の3割は占めようかと云う大きな目、

奇抜かつトリッキーな色の髪、凹凸がはっきりとし過ぎなプロポーション等々

客観的に見れば異様とも言えるこれらに

普通、我等は違和感を覚えず様式の中に愛らしさや、セクシーさカッコよさを感じる。

その理由は後述するとして、

この日本のマンガ表現は日本人のみに留まらず

海外でも評価されているのを見てもらうと分かる様に、

万国共通とも言える愛らしさの表現であろう。

 

これは即ち日本が切り開いた

「愛らしさを全面に押し出す新しい美術表現の一種」

と言っても過言ではない。

 

では何故、人と似て非なるこの表現で人は愛らしさ等を感じるのか。

それは可愛さを強調したマンガ絵はスデに記号だからなのであろう。

記号は図形ではなく情報だ。

可愛い絵柄には可愛く思わせる情報が内包されている。

 

例えるなら漢字だ。

漢字は本来象形文字、つまり図形のディフォルメであった物が今は記号となっている。

「川」と言う字を見て、普通は川の情報を伝達されるが、川の情景を思う人はそうそういない。

しかし書の達人の世界となると文字一つ一つにも様々な想いを込める。

それはマンガ絵と共通するのではないか?

 

そして私はある時、今のマンガ絵に酷似した状況の文化に気付いた!

浮世絵だ!

浮世絵も前述したもの同様デフォルメと様式の技法であり日本が世界に誇る芸術だ。

つまりジャパニメーション的表現はもはや文化、芸術の粋に達しているのかも知れない…

 

…とトンチキな仮説を立ててみたがいかがであろうか?

やはりマンガ絵の境地を見出した人は天才だよ・・・

 

だが、そんな文化の粋にも私は一抹の不安と危機感を覚えているのだが、

ヘンテコな持論を語っている内に随分長くなってしまったのでまた次回。

次は萌え絵の話もからめつつ、またも勝手に語るとしますか…

 

 


    

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