しろー駄作劇場

〜ムッシュゴリグリ鈴木ド・ヤコペッティの優雅な生活〜 

しろー大野・作 電撃コミックEX 

バカマンガ研究の一発目は村上がバカマンガの父として超尊敬する「しろー大野」超先生のデビュー作!

その名も「しろー駄作劇場 ムッシュゴリグリ鈴木ド・ヤコペッティの優雅な生活」だ!

帯の謳い文句「バカが描いたマンガ」の通り、

ありとあらゆるバカマンガ的手法を詰め込んだ、バカマンガフリークには聖書のような存在。

そもそも、俺の中でバカマンガと言う単語はこの本によって生まれたので

ある意味先生は「バカマンガの父」と言っても過言ではない!

 

先に言うがこの作品はバカマンガだ。

普通に考えれば悪ふざけのような主人公の名前、脈絡もまとまりも無いストーリー。

支離滅裂とした毎回の2ページ。(1話2Pを4年半もやっていた!)

…だが、それらはバカマンガにしてみれば褒め言葉でしかない!

思いつく限りの「バカマンガ的手法」を全てやっているこの作品。

解説は正直蛇足なのだが、現物を持っていない不幸なヘルズ者のために少々。

 

・主人公「ムッシュゴリグリ鈴木ド・ヤコペッティ」は工事現場で働くヒゲ(∀ガンダム風でもっと凄い)の青年である。

 ある日、昭和64年の10円玉を拾おうとした所で降って来た鉄骨により彼は命を失う(しかも63年だった)

 

彼は眼を覚ますとスイエイ・ハヤーイ博士と言う男が現れ

「命を救うために改造手術を施した、君の脳には原子炉が埋まっている」と告げる。

正義の男「超原子チェルノブイリ」となれと言われ渋るヤコペッティに紹介される3匹の僕。

 

・人造人間「トカチェフ」!

「ピロシキ」「ボルシチ」等、ロシア的単語しか喋れないレオタードを着たヒゲのマッチョ老人だ!

・「イヌ」!

しかし、その名とは裏腹に犬とも猫とも付かない外見をした生物だ。

・ロボットに変形する原チャリ「マグロ号」!

…後にマグロ号はヤコッペティを慕うあまり人間「マグロ子」になる。

 

そんな仲間にもあからさまにいやな顔を見せるもハヤーイの娘、桜子さんに懐柔され

正義の道を歩む事になるヤコペッティ。

その後ヤコペッティを狙う敵「謎の秘密結社会社(株)」が現れライバルになる男、

ミスター死語が刺客として登場する。

 

・ミスター死語…死語と過ぎ去った流行を愛する時代錯誤の貴公子。

外見は平安貴族を坊主にしてレトロファッションにした感じ。

セリフの7割に(死語)の注釈が付く。

桜子さんを愛するも、いつもフラれる。

 

ちなみに悪の秘密結社会社鰍ェヤコペッティを狙う理由は最後まで謎。

ボスがヤコペッティの恩師だったりするが、あまり関係は無い。流石、バカマンガ!

 

戦いの中で己の弱さを知り旅に出るヤコペッティ。

この世の楽園「ハワイアンセンター」を求める旅の途中怪人にやられ

行き倒れになっていた男、「赤シャツ」を「キリンマン」に改造して救うヤコペッティ。

 

道中で出会う、アヘン戦争時の戦友「カーネルグロテスキー青木ド・エマニエル」

常に工事現場用品に身を包む、やられ&ヘッポコ担当の男だ!

 

こんな感じで進んでいくのだが、ストーリーは途中からごくごく自然にどこかへ行き、

これらのレギュラーメンバーが毎回トンチキな事をするのだが…

…これで良いんだ!バカマンガだから面白ければ!

 

他にも左ページの柱には本編と一切関係なく独立したストーリーを続ける「あらすじ」

右ページには毎回、本編とは一切関係ない豆知識コーナー「ものしりコラム」の存在も忘れられない。

 

あと忘れちゃいけない変身後の姿「超原子チェルノブイリ」について。

ヤコペッティが奥歯の変身スイッチを押すと頭の角刈りがオープンし、変身スーツが飛び出す!

着替えれば、日章旗の覆面と青いマント&ふんどし(超の文字入り)に身を包んだ

我等のヒーロー超原子チェルノブイリの登場だ!

必殺技は問答無用の速攻「うパンチ」、街一つフッ飛ぶ破壊力「ガチョップ」

喰らうと心の底から偽善者になる「インドメタシン光線」だ!

 

そんなどこを開いてもバカに溢れた当作品。

もし見かけたら死んでもゲットぜよ!(ムーンクレスタ風)

もっと的確に知りたい人は速攻で

しろー大野先生のホームページ「宇宙船マグロ号」内、バカコーナーへ行くが良い!

これにて終わり!

バカコーナー直行 

 

 

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