ストライダー飛竜

電光剣一本と鍛え抜かれた身体ひとつを武器に暗闇を駆け、

善悪無用で任務の為に巨悪を斬る!

カプコンキャラの中でも低い知名度とコアな人気を誇る超絶渋ピカレスクキャラ、ストライダー飛竜!

まぁ『バカ』キャラでは無いのだが、ウチでのカテゴライズで『熱すぎる、オイシ過ぎる』には分類できそうなので、

ヘルズ商事としても愛して止まない飛竜をクローズアップしていきたい。

 

逆に言えば知名度が案外低い割には人気が高いのだが、また逆に出典はかなり少ない。

キャラ通り謎に満ちたストライダーを紹介して行きたい。

 

飛竜の登場は大まかに分けて黎明期、近年の二つに分けられる。まずは

黎明期

「ストライダー飛竜」

タイトル通り飛竜初登場のゲーム。

ストライダー飛竜は忍者を母体とした傭兵集団ストライダーズの中でも

東洋系と言う事以外は一切謎の特A級ストライダー。

特A級ストライダー用武器の電光剣『サイファー』と鍛え抜かれた肉体を武器をひとつに

世界を支配する巨悪「グランドマスター」の大軍団を相手にただ一人戦う!

 

最初の時点でメインの設定、敵、世界観などが固まっている。

極めて完成されたスパルタンな設定と忍者らしい大胆なアクション性が後々までファンを惹きつける魅力なのだろうか?

ゲーム中でも飛竜はロシアの摩天楼を、断崖絶壁を、大空を、密林を駆け、どんな壁でも無視して登り続ける。

うーんマッチョだ。

あと本作のみトラ、タカ、キノコ(?)の3つのしもべメカが登場する。

 

登場初期の飛竜のキャラは会話はあるものの極めて無個性。

使命を黙々と遂行するプロフェッショナルと見るべきか。

アーケード版だとそれぞれが母国語で話すので、日本語、中国語、ロシア語が入り混じって訳が分からなくなる(笑)

 

 

 

マンガ版「ストライダー飛竜」

コンプコミックス・和田かつみ著

当時出たマンガ版はストーリーなどかなり違う物の、

以降のトレードマークとなる赤いマスク&マフラーが初登場するのに注目。

コレで忍者っぽさが急上昇だ!

 

ストーリーは飛竜がストライダーを止めモンゴルで隠遁している所から始まる。

卑劣な手段によってストライダーズに呼び戻される飛竜。

同僚のストライダーカイン、シーナと共に任務に付く内に罠にはめられる。

世界征服を狙う謎の集団「企業体」と結託したストライダーズ上層部により、

元の仲間と戦う事になる飛竜…!

 

絵柄が本宮ひろしっぽいのは弟子か何かなのだろうか?(まぁ飛竜自体本宮氏の協力があるようだが)

画風につられてかストーリーもかなり熱めで、飛竜も仲間の死に怒る熱血ップリ。

ストライダーズの記述も多く、仲間、血縁なども出て資料性は高いが割と異色の作品。

パラレルワールドっぽい。

ちなみにこの話がベースになった海外ファミコン版(NES版)「STRIDES」も存在する。

 

そして10年の歳月を経て復活した

近年

「マーヴルvsカプコン」

X−MENvsストリートファイターにはじまったマーヴル版権モノがカプコンキャラと戦う恒例VSシリーズ。

X−MENに併せてかリュウがビームを出し、ザンギエフがメカになる珍シリーズだが、

3作目でカプコンマイナーキャラがバンバン再登場する中、

誰が思い出したのか電撃的復活!

颯爽となびく赤いマスクから覗く真摯な眼差し。

各地の神話武器の名を冠した多彩な必殺技。

カッコ良さに昇華したレトロなルックスとラッシュの激しいテクニカルなキャラ性で

旧来のファンならず新らしいゲーマーの心もガッチリ掴んだ。

 

ここでの飛竜はルックスこそ2と同様なものの、

3つのしもべを使ったりと、基本的には1の飛竜と思った方が良い。

また特筆すべき点としてマヴカプ1には勝ちゼリフがある。

飛竜のパーソナリティが垣間見れる貴重な資料なので紹介したい。

 

「アマチュアめ…!」

「気にするな。これがプロとアマの差だ。」

「安心しろ。ヤツは俺が殺す。」

「善悪ではない、これは技術だ!」

 

あたかもゴルゴの如く、ひたすらプロ性をアピールする飛竜、だが

「○○(パートナーの名前)、あんたみたいな人生もあったんだな…」

と相棒の生き方に共感し、多少の羨望の色も見え隠れする燃えシチュエーションなんかもあったりする。

 

そして問題の…

「ストライダー飛竜2」

世界はグランドマスターによって築かれていた。

名前を口に出す事すら阻まれる完全恐怖支配する中、

壊滅したストライダーズの唯一の生き残り飛竜が世界全てを敵に回し、グランドマスター暗殺に行く!

 

舞台は1より1000年後、1で倒したはずのグランドマスターが世界を支配し作りなおした後の話。

なのに登場人物は一緒なので、パラレルなのかループした世界なのか…

あまり多くは語られないのが渋い。

ただ唯一変わってしまったのは飛竜が更に悪党になった事(笑)

見ただけで殺されそうな眼光に加え、人の話を一切聞かないワガママっぷりw

 

敵「全てはあのお方の手の中にある!世界の運命もお前の運命もだ、ストライダー!」

「だからお前は飼い犬なのさ」

 

敵「あのお方に逆らうとは…お前は死が怖くないのかストライダー!」

「貴様の辞世の句なら、その程度だろうよ」

 

旧友飛燕「俺はお前とは戦いたくない!」

「帰ったらヤツに伝えておけ、 狩るのは俺で狩られるのはお前だとな。」

 

殺す事しか考えて無ぇ!?

クールな仕事人風の1に対し、目も渦巻き入っててちょっとフリーキーな所が2飛竜の魅力。

基本のアクションも1よりパワーアップ。

しもべは居ないものの、ダッシュ,2段ジャンプに加え、乱れ斬りやホーミング波動まで覚え

アクション好きでも唸る難易度は2Dアクションの傑作と言えるだろう。

まぁアクションが苦手な人には地獄であるが、ソコは愛でカバーしてくれぃ。

 

そして涙の

カプコンオールスターファイティング

新旧オリジナルのカプコンの様々なキャラが3D格闘に!

飛竜も早々にラインナップされ、どんな技があるか期待されていたのだが・・・

開発中止…!

この流れを汲む2D格闘のカプコンファイティングジャムが先日発表されたが、

こちらは作品ごとの参加の為、飛竜は出て来ない模様(現状では)

飛竜の地位向上と初3D化を喜んだだけに残念である。

 

オマケ

クジラ

ストライダー飛竜と言えばいつもエンディングはクジラ。

海のど真ん中のクジラに着陸して「任務完了」と言うのがお決まりのパターン。

クジラが好きなのだろうか?それともアシ航続距離)の長いストライダーズの輸送艦なのだろうか?

謎は深まる。

 

さて、長々と語ってみたがいかがであろうか?

ゲーム史上に残るピカレスクヒーロー、ストライダー飛竜。

未見の諸兄は是非とも作品を手にとって痺れてみて欲しい。

 

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