4コママンガ特集

いくら面白いマンガであっても4コママンガと言うのは

ネタ一本一本の面白さが勝負なのでなかなか面白さを説明しがたい。

なんで俺が面白いと思ったものを見所だけ説明して

まとめて何作か紹介してしまおうかと思う。

 

宇宙の法則世界の基本

作・太田虎一郎 ホットミルクコミックス 現在3巻 

男性向けコミック誌「ばんがいち」でやっている健全な4コママンガ。

雑誌の性質上、普通の友達には薦め辛かったので単行本が出来た時には凄く嬉しかった。

内容はメインキャラが数グループして、それぞれの持ちネタで進行したり、

作者の日常での笑いやちょっと気になる事を提唱してみたり趣味のアイドルの話になったりする。

 

じゃあメインキャラ達をいくつか紹介。

亜実とうさぎ星人…宇宙人と闘うキャプテンアミーゴでありながらナスビマンで番長を襲名した亜実と、

 生活苦の宇宙人うさぎ星人シホ。クラスメイトで、さして闘う訳では無い。

科学部3人組…番長を倒さんと目論む、千葉、飯田、広橋の3人組。エコロジーに役立つロボットを作る。

宇宙人くんとローリー…「ドキドキ対決」と称し、フェチシズム勝負を繰り広げる2人?

などなどが毎度静かにこみ上げる笑いをもたらす。

また注目したいのは作者が無類の前田愛・亜季姉妹ファンで、

読者が楽しんでいようといまいと、チョクチョク前田ネタを持ってくるアイドリストっぷりである。

アイドリストマンガ屋としても個人的に非常に尊敬している。クリスティーナリッチも好き。

どうしても4コマなので単行本化は遅くなってしまうので、

気になる方は「ばんがいち」とか、氏のサークル「うに丼帝国」をコミケ時にチェックしてみよう。

…最近新刊少ないケド…

 

うめぼしのなぞ

作・三笠山出月 ギャグ王コミックス 全2巻 完全版全1巻 

今は無きエニックス系の雑誌「ギャグ王」でやっていた4コママンガ。

主人公に名称不明のムササビと相方の犬?の2人組や刑事コンビ…と何組かのレギュラーキャラがいて、

それらを使って毎度トンチキなネタをよく言えばオムニバス、言い方変えれば思いつく端に繰り広げる。

 

デビュー直後の人なのか正直絵は荒いが、この人の笑いに対する考え方自体がすでにギャグである。

余白にラクガキや小噺を描いてみたり、コマをとっぱらってみたり、

コマを四角以外の形にしてみたり、ギャグを哲学的に考えてみたり…

とにかく笑いの真髄に近づこうとし、新しい笑いを生み出そうとする姿勢は尊敬に値する。(その分ハズレもあるが)

本作以降は活躍が見られないのが非常に悔やまれる。

 

3/15追加〜先日大都社から2巻以降の未収録分を含めた完全版が出ている。

入手しやすさも上がったので是非チェックして欲しい。

特に最終回はこの作者のアホ的思考と笑いの哲学の結晶とも言える快作だ。

 

ドラネコシアター

作・餅月あんこ アスキーコミックス 全4巻 

中学生でマンガ募集で賞を取り向こう10年間ファミ通で連載したマンガ。

主人公「ドラネコ」と飼い主のナル夫、ネズミ兄弟や作者の日記など、

女性ならでは…と言うか作者自身の不可思議な感性によるネタが面白い。

ネタもどーでもいい事、日常的な事、その時のゲームを幾分パロったり、なぜかオリジナルの楽譜が付いてたり…

壮絶なバカマンガと言うのではなく、マッタリとした笑いと言った感じの作風である。

また「笑い」と言う点もさながら、

飼い主の名前募集の時に候補まで残った「ニック村上」(後に子孫の名前に)が

俺のペンネームの原点にもなったのがヘルズ商事的には注目したい。

またタイトルは変わったが、現在も時折4コマなど描いているのでファミ通本誌もチェックして欲しい所だ。

 

 

今回の所はこんな所で。

ウチに良く来てくれるヘルズ者であればきっと楽しめるであろう。

良作を見て、己の内の「笑い」の感性を磨いて欲しい。

 

…オチが無い…?

紹介コーナーにオチを求める必要も無い気もするが

それではウチらしく無いと言う事で、

 

4コママンガを紹介すると言う俺の蛇足さ、

無謀さがバカバカしいと言う事で何卒修めて欲しい。

ダメ?

 

バカ文化研究課トップ バカマンガトップ 

inserted by FC2 system